東京都公立高等学校長協会

校長会 会長挨拶

多摩科学技術高等学校兼

小金井工科高等学校長

後藤 洋士

 このたび、東京都公立高等学校長協会の会長職をお預かりすることとなりました。その責任の重さに身の引き締まる思いであると同時に、これまで本協会を支えてこられた諸先輩方の御尽力に、深く敬意と感謝を申し上げます。少子化の進行や、学びの多様化、働き方改革の推進など、高等学校教育は今、大きな転換期にあります。こうした時代において、本協会の果たすべき役割は一層重みを増しているものと受け止めております。

 国や文部科学省は、2040年を見据えた社会構造の変化を背景に、高校教育改革を国家的課題として位置付け、≪N-E.X.T.ハイスクール構想≫を軸とする基本方針を示しました。①不確実な時代を自立して生きる力の育成、②社会・経済を支える人材育成、③一人ひとりの多様な学習ニーズへの対応という3つの視点が重視されており、公立高校が改革を先導する役割を担うことが明確に位置付けられています。また、中央教育審議会では次期学習指導要領改訂に向けた「論点整理」が取りまとめられ、≪主体的・対話的で深い学びの実装≫≪多様性の包摂≫≪実現可能性の確保≫という三つの方向性が示されました。

 東京都においても、在校生の学習環境改善を目的とした施設整備の強化に加え、全ての都立高校を対象とした三週間の短期海外留学制度の新設など、教育内容と環境の両面から学校の魅力を高める取組が本格的に進められます。また、理数・探究教育やグローバル教育の充実、多様な背景をもつ生徒への支援体制の強化も、重要な施策として位置付けられています。

 このような状況の中、各校が自校の特色を磨き上げると同時に、都立高校全体の価値を高めていくという視点を持ち、主体的かつ戦略的な学校経営を進めていくことが、今後の都立高校の持続的発展と信頼の確保につながるものと考えます。

 結びに、東京都公立高等学校の校長が一層結束し、全国高等学校長協会をはじめ関係機関と協働しながら、各校の実情に根差した課題の共有と、現場に即した解決策の具体化を進めてまいります。そのためにも、東京都教育委員会との連携をより強固なものとし、会員の皆様の声を丁寧に受け止めつつ、役員・幹事の皆様と力を合わせて、目の前の課題を一つ一つ着実に前進させる所存です。引き続き、御指導、御支援、御協力を賜りますようお願い申し上げます。